生理痛の主な原因は骨盤内で起こる血行障害です。
血行が悪くなると、子宮が経血を出そうと強く収縮し、
それが下腹部の痛み(生理痛)として表れます。
現代女性には冷え性体質の人が多く、そこに疲労や精神的ストレス、
運動不足などが加わることで、交感神経が優位になり、
より強く血管の収縮が起こるという悪循環になりがちです。
日本産婦人科学会のデータによると、
仕事に支障が出るほどの強い生理痛に悩まされている人は
全体の約3割にも上ります。
体内のバランスが正常であれば、
本来このような強い痛みを感じることはありません。
痛み止めを飲んで一時的に痛みを止めるのではなく、
根本的な改善が重要です。
生理痛は、体からの警告サイン。
まずは、生活習慣を見直すことが大切です。体を冷やしていないか、
疲労やストレスが溜まりすぎていないか、食生活に偏りがないかなど、
今一度確認してみましょう。
夜寝る前の少しの時間でも良いので、リラックスをし、
体を温めるよう心がけることが第一歩です。
また、鍼灸治療も生理痛の改善に大きな効果があります。
鍼灸治療をはじめ、東洋医学では体の内側のバランスを整え、
自己治癒力を強化していきます。
鍼灸治療で冷えや血行不良といった根本的な原因を改善することで、
薬を使うことなく生理痛を軽減することができるのです。
※お灸をすえると、体内の悪いものや余分なものを外に出すため、
一時的に体がだるくなることがあります。
また身体がもとの健康な状態に戻ろうとする過程でも、
体のだるさを感じる場合があります。
これは「瞑眩(めんげん)」と呼ばれる好転反応で、
体が正常な状態に戻り始めたというサインです。
しばらくすると治まりますので、体を温めながらリラックスして過ごしましょう。
太衡(たいしょう):足の甲にあるツボ。
足親指と人指し指の間よりやや上にあるくぼんだところにある。
三陰交(さんいんこう):内くるぶしの中心から、指幅4本分上にあるツボ。
婦人科系全般に効果あり。
照海(しょうかい):内くるぶしから下へ指幅2本分下にあるツボ。
血海(けっかい):ひざの皿の内側のヘリから、指幅3本分上にあるツボ。
骨盤の内側にある臓器の血行を促す効果がある。